『森のようちえん』とは?


自然の中ではぐくむ体と五感

 

 北欧諸国で始まったとされる、自然を活かした教育方法で、現在、日本全国でもこの取り組みが広がりを見せています。日本の『森のようちえん』は、フィールド、園舎の有無、活動の頻度、活動主体などが様々で、幼児の野外活動を総称して『森のようちえん』といわれています。

 

 森のようちえんと、一般的な施設型の幼稚園(保育園)との一番の違いのひとつは、自然の中で過ごす事を重視する点です。大人が管理・設定した空間では なく、自然という多様性のある(もちろん危険も含む)空間で毎日過ごす事は、日々目覚しい発達をしている子どもたちの心と体の成長に様々な刺激を与えま す。このような環境の中で一年を通して過ごすことで、四季の移り変わりの美しさや、暑さ寒さ、雨や雪といった気象現象にも負けないたくま しい心と体がはぐくまれます。このように、自然の中で過ごすことで子どもたちの体と、幼児期に特に発達するといわれている五感を、美しくも 厳しい自然の中で鍛えていく事ができ、そして「生きる力」を育んでいくことができます。

子どもが本来持っている力を信じ、引き出す

 

 もう一つの特徴は、子どもの主体性を尊重し『見守る』という意識・姿勢で保育を行う事です。「子どもは何もできない存在」と思われがちですが、そうではありません。子どもは様々な環境や状況に対応し、行動する力を産まれながらに備えています。その力を引き出すためにも、自然という多様な環境の中で、幼児期に様々な体験や経験を通して生きていくための力を獲得していきます。大人が何でもやってあげるのではなく、子どもの力を信じ、その行動や姿を見守ることが主体性を育てていくことに繋がります。

 

 ただ子どもの姿を見ている、というのが「見守る」ということではありません。子ども一人ひとりの成長に合わせ、必要に応じた援助をすることも大切ですし、時には大人が関わることも必要だと考えます。子ども同士の関わりはもちろんのこと、大人の姿から刺激を受け ることも多くあり、自然だけでなく、子どもを取り巻く「人」を含めた全てのものが、保育環境となりえるのです。

 そんな子育てを緑豊かな江津でもやりたい想いから、私たちは、江津の中でも豊かな自然を残す跡市地区で、2013年よりイベント型の森のようちえん「ぽくぽくてって」をスタートさせました。

私たちの想い


 現在、子どもを取り巻く環境は時代の流れとともに大きく変わってきています。子育ても、昔は当たり前だったことが当たり前ではなくなり、 それによっていきいきとした子どもの成長が妨げられている部分も少なくないように思えます。しかしながら、江津には昔とほぼ変わらぬ姿で在り続けるものが私たちの身近に存在します。それが『自然』です。多様性に溢れ、人や感情さえも受け止めてくれる自然の中で、いろいろなしがらみや枠の中から子どもたちを解き放ち、子どもが本来持っている主体性が発揮できるような子育てをしたいという想いが、私たち『ぽくぽくてって』の設立動機です。
 
 また、自然だけでなく、そこに住んでいる人も、子どもにとって重要な保育資源といえます。江津市跡市町は少子化・高齢化が進み、人口も少ない小さなコミュニティーですが、その中には様々な知恵や特技、想いを持った人が存在します。そんな地域の人たちと触れ合い、関わりを持つことは子どもたちにとって、その後の人生を歩んでいく上で大きな財産となるはずです。自然、地域、人を巻き込み、跡市という町全体で子育てができる形を目指しています。

保育方針


子どもを見守る

子ども自らのやりたいと思う気持ち、感性、想像力、考える力を信じて、活動する姿を見守ります。

環境を通して子どもの発達を保障する

子どもは元々様々な力を備えています。自然はもちろんのこと、地域や人を含めた環境に働きかけることで、それらの力を引き出し、成長や発達を促していきます。

自分のペースでゆっくりと

子どもによって興味や関心、発達の違いがあるのは当然のことです。他の子と足並みや取り組みを一緒にすることを強いることはせず、その違いを尊重し、子どもひとり一人の想いや育ちを大切にします。